陰陽師って実在するのでしょうか? 現代の陰陽師の仕事や役割について

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同ブログで陰陽師や陰陽道の話が出てきましたので、私がお会いしお仕事などもご一緒させていただいた現代の陰陽師の方々について、それがとう言ったものであるのか、少しお話をしたいと思います。

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陰陽師は実在しますか?

陰陽師というのは、陰陽道や神道、道教の知識をもって、人々に様々な導きを与える人たちですから、実在するかしないか、という話でいうと、もちろん実在しています。

それは、フィクションにあるようなものとはちょっと異なっていますが、同じところもあって未だに、脈々と続いています。

歴史をご存知の方なら、周知の話かもしれませんが、そもそも陰陽道というのは、大陸から伝わってきた道教と、日本における古神道や仏教思想が混じり合って、独自のスタイルを生み出したものですね。

それは、存在というよりは「役職」なんですよね。

ですから、日本古来よりつらなる神道なり道教なりの、思想や方法論を修めた方であれば、概ね陰陽師と変わらない事ができてしまう、というのが正しいお話だと思います。

古来でいうと、陰陽師は政治に携わってきました。

政策の吉凶を占い、土地の吉凶を占い、天候や自然の動きを、術によってコントロールしようと試みた、国家における一機関でした。

そして、そこで使われていた、数々のメソッドが、今に伝わる神道なり道教なりの技法ということです。

現代の陰陽師は具体的に何をするの?

私がお手伝いしたことのある現代の陰陽師の方は、普通に神職を兼ねておりましたから、建築物を建てる際の「地鎮祭」をやっていました。

陰陽師というのは土地や住むということと密接に関わっていて、その家や土地が、人々に幸せをもたらしてくれるのかどうかの判断をするのが仕事です。

このあたりは神道の神職の方と同じですね。

つまりは、方位術を使い、良い方位や良い建築の手ほどきをし、それについて収まりが悪い場合は、方位をよくするための御札やご祈祷といった呪術的なものを行使するというのがベースでした。

その上で、個々人の幸せについてのアドバイスもします。

このあたりのスタイルは、檀家を抱える地域に根ざしたお寺の住職に近いですね。

神職を学問として修めていますから、当然のように人についてのアドバイスもできる訳です。そして、方位術の延長で吉凶を占う術も持っていましたから、それを使って占い師的なアドバイスをすることもありました。

ただ、占い師のような、何もない所から答えをポンとだすようなものではなく、基本的には、相手のヒアリングを中心に、土地や生活の情報を踏まえたアドバイスをしていました。

このあたりも、地域や土地に根ざした、陰陽術という職業の有り様を表していると思います。

陰陽道は、基本的には生活や政策のアドバイザーなんですよね。

では術を使ったり式神を使ったりはしないの?

私がご一緒させていただいた先生は、裏ではそのようなこともされていました。

裏では、というといかがわしい話に聞こえてしまうかもしれませんが、要は通常のアドバイスでは処理できない、何らかの重い悩みや苦しみについても、時と場合によっては、対応することがありました。

特に、心の病に端を発して、家族ぐるみで苦しんでいるような方々に対しては、信頼関係をしっかりと築いた上で、陰陽道の呪法や式神というものの利用も含めて、相手の問題解決のサポートをすることがありました。

他の記事にもありますが、基本的にこういった魔法や呪法というものは、人々の心に作用して、暗示をかける、バイアスをかけることで、強い効果を発揮させるものです。

そして、陰陽道の先生というのは、そういった心理的な作用について、東洋的アプローチによるスペシャリストでもあります。アイコンとして、呪法や式神を使うことで、悩める人々に良い作用を与える等の事をしていました。

ただし、これは本当にレアなケースで、私も1回しかご一緒したことはありませんでした。

また、先生も、人の人生を左右することになるので、とても難しく、おいそれと手を出さない、ということをおっしゃられていました。

陰陽師のメソッドは今も我々の生活に息づく

以上の通り、多少なりとも特殊な試みをすることはありますが、基本的には、陰陽師というのは生活に根ざしたものだとご理解いただければと思います。

そして、陰陽師に会いたいとおっしゃられる場合は? さすがにちょっと紹介はしていないのですが、何度も言うように、陰陽師というのは役職であり、存在とはちょっと違います。

そして、その技法は、現在の神社や仏閣にかなりの分量が分散して引き継がれています。

ですから、もし陰陽道的なものをご希望される場合は、そういったものを普通に利用していただくのが良いと思っています。

神道にせよ仏教にせよ、1000年以上の年月を経て残ってきたということですから、そこには、全部ではないにせよ、確かな機能があるということなのです。

その生活に根ざした、生者のためのメソッドを陰陽道と呼ぶか、神道と呼ぶか、仏教と呼ぶのか、それだけの違いでしかないということです。

そのように心得て神社を訪れてみれば、そこにあるものはまた違って見えると思いますよ。

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